TOEIC 360点という英語力で、カナダで語学留学に挑んだ元公務員の私。
当時の私は、他人の成功談の裏側にある努力や条件を十分に考えてはいませんでした。
「大丈夫、なんでかわからないけど現地に行って半年でも語学学校に通えば、なんとかなる」と過信していました。
その結果、カナダに入国した初日からつまづきました。
英語以前に、入国時から学生ビザの書類が準備不足で手続きに時間がかかったのです。
こんな状態からスタートしたカナダ留学は、私が想像していたものとは少し違っていました。
この記事では、
TOEIC 360点前後だった私がカナダの語学学校で実際に何につまずいたのか、そして今の私なら渡航前に何を準備するのか
を、当時の実体験をもとにお話します。
単純に「TOEIC360点では留学できない」という話ではありません。
私が実際に経験したのは、この英語のレベルでカナダへ行ったことで「英語を勉強すること」と「英語で生活すること」の違いに直面したことでした。
そして、「分からない状況になったとき、どうすればいいのか」まで準備しておく必要があったということも理解できました。
「海外に行けば英語は自然に伸びる」と考えている方にとって、私の遠回りが、渡航前に考えておくことを整理する一つの判断材料になればといいなと思います。
Panda今振り返ると、TOEIC360点という英語力でカナダ留学を決めたことだけを見れば、「よく行ったな」と自分でも思います。
「英語を学ぶ準備」と「英語で生活する準備」は違った
ここで強調しておきたいのは、私は何も準備せずにカナダへ渡ったわけではありません。渡航するまで、英語の勉強は少しずつでも継続していました。
渡航前には、中学英語を総復習できる参考書を一冊使って勉強し、毎日30分ほどのオンライン英会話を約8か月継続するなど、自分なりに準備をしていました。
でも準備していたのは主に、
「英語を学ぶ準備」
であって、
「英語で生活し、英語で授業を受け、分からないことを英語を使って解決する準備」
ということまでは理解できていませんでした。
現実は、語学学校へ参加した初日から「思っていたより英語が分からない」という場面に直面します。
語学学校初日、TOEIC360点の現実を知る
授業が始まるまでは、割と自分の英語に期待をしていました。



クラス分けも中級ぐらいからスタートして、半年もあればカレッジへ通えるだけの英語力がつくかも?
そんな風にさえ考えていました。
でも実際は入学テストを受けた結果、初級レベルからのスタートです。
そして授業が始まったら、思った以上に先生の英語が理解できない自分に気がつきました。
まず、先生が基本構文について説明し始めた時のことです。
「adjective」という言葉が理解できませんでした。
当然、その後に続く構文についても理解できません。
その日の授業は、何を習ったか未だに覚えておらず、覚えているのは、「adjective」という言葉が理解できなかったことだけです。
「英語が分からない」というより、私は「何が分からないのかすら整理できない」状態に陥りました。
そこで私は、分からない単語を必死にメモして、授業の後にスマホや辞書で調べるようになりました。
こうしたことが毎日のように続き、
「TOEIC360点で英語環境に入るというのは、こういうことなのか」
と、初めて実感しました。
今振り返ると、単純に英語力が足りなかっただけではありません。
日本語で英文法や単語を勉強することと、英語で説明を聞き、英語で理解し、分からないことを英語で解決することは違う。
私はその違いを、語学学校の初日に初めて知ったのです。
留学初期に「知らなかった」と気づいた英語
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| adjective | 形容詞 |
| extrovert | 外向的な人 |
分からないなら質問すればいい。でも、それができなかった
授業が分からないのであれば、先生に質問すればいい。そう思われる方もいらっしゃると思います。
今なら、私もそうすると思います。
でも、当時の私は授業中に質問することができませんでした。その理由の一つは、人前で英語を話すことへの極度の緊張でした。
すでに発音や文法にも自信がなく、「こんな拙い英語で質問して、先生に伝わらなかったらどうしよう」恥ずかしいと消極的になっていく私がそこにいました。
何度か質問しようと試みましたが、結局、語学学校に通っている間は授業中に質問することは一度もできませんでした。
初日の自己紹介から他の生徒との違いを認識しました。
何故か人前で話すことに慣れているように見えました。彼らは、自信をもって言いたいことを伝えているように感じたからです。
そのとき初めて聞いた言葉の一つが、「Extrovert(エクストロバート)」です。
一方、私はというと、名前、出身、趣味を話すだけで精一杯。
事前に自己紹介の内容を練習していたにもかかわらず、本番になると緊張してしまい、練習していた通りに話すことすらできずに終わりました。
「自分は英語ができないんだ。」
そんなことを、自己紹介の段階から実感させられました。
そして授業が始まってからも、分からないことがあっても、その場で質問することはできませんでした。
授業中は分からない単語をメモして、授業が終わってから先生に聞きに行くようにしました。でも、先生が何を言っているのか分からないことが多々ありました。
そんなときは、分かったふりをしてうなずき、質問を終わらせていました。
でも、やっぱりわからないので、帰宅してからスマホや辞書で調べる。
これを繰り返していました。
渡航前に覚えておけばよかった3つのフレーズ
質問を聞き返したり、確認したい時
Could you say that again?
早くて聞き取れない時
Could you speak more slowly?
理解出来ないのでもう一度説明してほしい時
I don’t understand, can you explain it again?
こうした「分からないときに使う英語」を覚えておくだけでも、現地で心理的な負担は違ったと思います。
私は、「準備していなかった」のではなく、準備する方向を間違えていました。
今の私なら、英単語や文法だけでなく、「分からないときにどうするか」まで準備してから渡航します。
当時の実際の留学費用
私の場合、6か月間の語学留学にかかった初期費用は、当時の金額で約CAD $13,900でした。
| 項目 | 私の場合 |
|---|---|
| 語学学校 | CAD$ 6,000 |
| 家賃・生活費 | CAD$ 4,900 |
| その他 | CAD$ 3,000 |
| 合計 | 約CAD $13,900 |
次回予告|もっと厳しい環境なら伸びると考えた私
「このままではまずい」
そう感じた私は、「環境が悪いかもしれない。もっと厳しい環境に行けば変わるのではないか」と考えました。
そして、さらに資金を投入して転校を決意しました。
しかし、この選択が結果的に二度目の失敗につながりました。
次回は、なぜ転校を決めたのか、そして環境を変えれば本当に英語力は伸びたのかを、実体験をもとにお話します。


これまでの前回のお話はこちらから

